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「福井梅の皇室献上」のきっかけに ご逝去の三笠宮妃百合子さま “笑顔”で優しく…、福井での交流の歴史
天皇陛下の大叔母にあたり、皇室で最高齢101歳の三笠宮妃百合子さまが、15日、入院先の都内の病院で逝去されました。百合子さまは県内を数回訪問され、県民とも交流を深めています。
百合子さまは心臓に持病があり脳梗塞などの症状のため、2024年3月から東京都内にある聖路加国際病院に入院されていました。
11月7日の検査で心臓や腎臓など全身の機能の低下が確認され、眠っている時間が長くなり、連日、ご家族が見舞われました。
宮内庁によりますと、11日は声かけに対して目を開いて応えていましたが、徐々に意識が低下して、15日午前6時32分、老衰のため安らかに息を引き取られたということです。
百合子さまは、戦後、県内を数回訪問され県民と交流を深めています。
1963年・昭和38年には、県内で開かれた全国レクリエーション大会に日本レクリエーション協会の総裁だった故・三笠宮さまと夫妻で参加され、県民とフォークダンスを踊るなどしました。
毎年行われている若狭町の特産・福井梅の皇室献上のきっかけとなったのが百合子さまです。
1977年・昭和52年に県内で開催された日本赤十字社創立100周年記念式典に百合子さまが出席された際、当時の旧三方町・小堀源治郎町長が百合子さまと特産の梅の話をしたことがきっかけで、翌年から福井梅の皇室献上が始まりました。
当時、役場職員だった柘原善一さんは、そのときのやりとりのエピソードを「お見送りするときに三方の梅をご賞味して頂けませんかと町長が言ったら、『いただくわよ』と笑顔で優しく答えてくれた。笑顔でやさしく言っていただいてさすが宮様だなと(思った)小さな町の梅が皇室に献上されるというのは大変なこと。誇りです」と懐かしそうに話していました。
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