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いよいよ“秋の空気”に!? 週末にかけて秋雨前線が九州北部まで南下 「停滞前線」の仕組みを気象予報士が解説【福井】
視聴者から寄せられた天気にまつわる素朴な疑問や、珍しい気象現象、知りたいことなどを村田気象予報士がわかりやすく解説する「天気のギモン」のコーナー。今回のテーマは「停滞前線ってなに?」です。
停滞前線とは、ほぼ同じ場所に停滞する前線のことで、代表的なのは梅雨前線と秋雨前線です。前線とは、性質の異なる空気がぶつかりあう境界です。秋雨前線の北は秋の冷たい空気で、南は夏の暖かい空気です。
夏の空気が勢力を弱め、秋の空気が張り出すと前線が南下し、季節が進みます。秋雨前線は、早ければ8月中旬頃から現れ、10月上旬頃まで停滞することがあります。
天気予報によく出てくる寒冷前線や温暖前線も、暖かい空気と冷たい空気の境界です。寒冷前線は冷たい空気が暖かい空気の下にもぐりこみ、温暖前線は冷たい空気の上を暖かい空気が上ってゆくイメージです。
イメージしづらいかもしれませんが、寒冷前線が通過し雨が降った後、急に涼しくなったと感じたことありませんか?そのように前線を挟んで、空気感が一変することがあります。
秋雨前線は、冷たい空気と暖かい空気がどちらも勢力が強くぶつかりあっている状態です。いまはちょうど、秋の空気と夏の空気がせめぎ合っているのです。
この秋雨前線が週末、日本列島を南下しそうです。
秋の空気が日本列島を覆いますので、気温の変化が生じます。
18日の天気図では、秋雨前線は東北地方に停滞していて、前線の北の秋田は最高気温が26.1度である一方、前線の南は35度前後まで上がっています。
来週の火曜日、24日になると、前線が 九州北部から四国まで南下します。これにより最高気温が福井は28度、東京は25度と一気に下がる予想です。
ただし、まだ前線は南北に移動するため、この先も30度前後まで上がる日はありそうです。
また気温の変化だけでなく、大雨にも注意が必要です。秋雨前線が南下するときは雨が降りますが、このときに台風や熱帯低気圧が北上してくると大雨になることがあります。
2023年9月6日がその例です。熱帯低気圧の影響で秋雨前線の活動が活発となり、福井市と越前町で1時間に80ミリ以上の猛烈な雨が降り、記録的短時間大雨情報が発表されました。この日は県内だけでなく、鳥取や福島でも記録的な大雨になりました。この時の天気図を見ると、秋雨前線が停滞し、熱帯低気圧に湿った空気が流れ込んで前線の活動が活発になったという状況です。
この週末には秋雨前線が南下して気温が下がり、来週にかけては大雨になりやすい状況も予想されます。
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