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“歩く肺炎”が大流行「マイコプラズマ肺炎」 福井県内の患者数は過去最多に 今後の見通しを専門医が解説
全国的に「マイコプラズマ肺炎」が流行しています。発熱や長引く咳が特徴の呼吸器の感染症で、主に14歳以下の子供が感染します。感染してから発症までの期間が長く、感染に気付かないまま外出する人も多く「歩く肺炎」とも呼ばれます。県内でも8月半ばには1定点あたりの患者数が過去最多となるなど、ここ数年にない流行をみせています。原因と今後の見通しなどを専門医に聞きました。
かさはら小児科・笠原善仁医師:
「ここ1カ月くらいで急に多くの人が受診に来るようになってきた。春ぐらいから少し増えてきたという感じがある。ここ数年はこんなに多くのマイコプラズマ肺炎の人はいなかった」
かさはら小児科では、4月頃からマイコプラズマ肺炎患者が訪れ始め、今週までの患者数は60人ほどに上っています。
笠原医師は、前回流行した2016年を上回る患者数だといいます。
県内のマイコプラズマ肺炎の患者報告数は、8月半ばには1医療機関当たり3.83人で過去最多となりました。過去5年間と比較しても2024年が飛び抜けて高い数値となっています。
では、なぜ患者数が増えているのでしょうか。
かさはら小児科・笠原善仁医師:
「コロナ前までは大体3~4年に1回くらい大流行を繰り返すといわれていたが、コロナで流行が無かったので、免疫がない人がたくさんいた。それで今回は流行が広がった」
夏休みが明け学校が再開しましたが、今後、感染拡大の恐れはあるのでしょうか。
かさはら小児科・笠原善仁医師:
「ひどくなるかどうかは分からないが、かなり長引くんのではないか。例えばインフルエンザだと潜伏期間が短いので2~3カ月でおさまるが、マイコプラズマ肺炎は潜伏期間が長いので、あと1カ月、2カ月とだらだら続くのではないか」
マイコプラズマ肺炎は、主に飛沫感染や接触感染です。県は、石鹸による手洗いや咳の症状がある場合はマスクを着用するなど、感染予防の徹底を呼びかけています。
<マイコプラズマ肺炎>
■潜伏期間は10日~3週間ほどと長く、軽症の場合、感染に気付かず外出することも多いことから「歩く肺炎」とも呼ばれている
■治療は抗生剤(3日以上、普段と違う咳が続くのが受診の目安)
■検査はコロナやインフルエンザと同じ、抗原検査やPCR検査など
■普通の肺炎と違い、マイコプラズマ肺炎は胸に異常音が聞こえないこともある
■咳の様子を動画で撮影しておくと受診時医師がわかりやすい
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