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源頼政の子孫・坪川家の住宅「千古の家」 隣の納屋では子孫が手打ちそばでおもてなし 福井県内最古の民家で秋のひとときを<小旅>

2024.11.21 19:00

福井県内の魅力を再発見する「小旅」のコーナーでは今回、坂井市丸岡町にある県内最古の民家で、国の重要文化財にも指定されている「千古の家(坪川家住宅)」を訪ねます。
 
赤や黄色に色づいた葉が秋の深まりを感じさせる坂井市丸岡町の竹田地区。その山あいに茅葺屋根の民家があります。
 
県内で最も古い民家「千古の家(坪川家住宅)」です。江戸時代初期に建てられたとされるこの家には、平安末期の武士・源頼政の子孫と伝わる坪川家が暮らしていました。
 
3つの部屋に畳が敷かれていることや、栗の木の柱には先端が二つに分かれた「股柱」が使われていることなど、その特徴的な造りは当時の格式高い生活様式を知る貴重な建造物となっています。
 
囲炉裏の煤でいぶされた木の肌が、歴史の重みを感じさせます。
  
板の間から見える庭園は国の登録記念物にも指定されていて、仏に見立てた三尊石には子孫の存続を願う祈りが込められています。
 
秋めく豊かな自然が味わい深さを増します。
  
この家を管理する坪川家の子孫・ますみさんは「四季折々の良さとこの佇まいは、どこにもない日本でひとつしかない家屋らしいので、よく今日まで残せたなという思い。これから先も守っていきたい」と話します。
 
ますみさんは、千古の家の隣りの納屋を改装してカフェを営んでいて、手打ちのおろしそばや温かいお茶で、訪れた人をもてなしています。
 
自家製のおろしそばは、地元でとれたそば粉を使った十割そばで、太く切った麺はコシがあり噛み応えがあるのが特徴です。
 
「母の代から営業をしていたのでそれを継承している。ここに来ると癒やされるという人もいて、ここの空気の良さも一緒に感じてもらえているのかな」(坪川ますみさん)
 
歴史がつまった家とゆっくりと流れる時間に、心癒やされるスポットです。

<千古の家(坪川家住宅)>
アクセス:北陸自動車道丸岡ICから車で25分
開館日:土日祝の午前10時から午後4時
※カフェは完全予約制

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