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高齢者だけじゃない!“運動のし過ぎ”も発症原因に 「変形性膝関節症」自覚症状ない患者は3000万人【福井】

2025.04.07 18:45

高齢化に伴って患者が増えている「変形性膝関節症」。自覚症状がない人も合わせると国内で約4000万人の患者がいると考えられています。発症の原因となるリスクや症状について福井赤十字病院の整形外科代表部長・石川正洋医師に聞きました。
   
変形性膝関節症は「年齢とともに軟骨が痛んでくることで、歩くと膝が痛くなる病気。イメージとしては軟骨は車のタイヤと同じで、使えば使うだけすり減ってしまう」と石川医師。膝関節の軟骨はクッションのような存在で膝の滑らかな運動をサポートする役割を果たしていて、それがすり減ることによって動いた時に痛みが出てくるといいます。
  
近年「変形性膝関節症」の患者数は増えていて、自覚症状がない人は約3000万人、痛みがある患者は約1000万人と言われています。年齢が高いほどリスクが高く、国内の高齢化に伴って患者数が増えていると考えられています。石川医師は「軟骨の老化が40代後半くらいから起こると言われている。患者は65歳くらいから急に増えてくる印象」とします。
   
症状のサインは「動き始めだけが痛いというのが一番初めの痛みの出方。安静にしていても痛いのは症状が進行しているということで、膝の動きが悪いのも変形が進行してきていることの現れ」と注意喚起します。
    
高齢であること以外にも、激しい運動も原因の一つに。石川医師は「スポーツ、例えばランニングなどをしすぎてしまうなど、適度を超えてしまうと痛んでしまう」といいます。体重が急に増えた人も注意が必要です。
   
では、痛みを少しでも抑えるには、どんなことが必要なのでしょうか。
 
福井赤十字病院の整形外科代表部長・石川正洋医師:
「筋力を鍛えることが関節を守る大きな手段で、治療法としては一番大切。膝の前にある大腿四頭筋を鍛えることで関節の負担をできるだけ減らすことが非常に重要」
   
筋力を鍛えるために座ったままできる運動を紹介します。
 
<膝伸ばし>
・椅子に浅く座り、片足をまっすぐ伸ばす
・両手を伸ばしている脚の膝の上に置き、膝を伸ばすように30秒間軽く押し続ける
  
<足上げ体操>×10回
・椅子に浅く腰かけてやや前かがみになり、片足を前に出す
・膝を伸ばしたまま足首も直角に保ち、足を床から約10センチのところまでゆっくり上げて5秒間キープ。
・ゆっくり下ろして1秒から2秒休む
※いずれも強い痛みが出ない範囲で無理をしない。
 
高齢であるほどリスクが高く、運動のし過ぎや肥満でも膝への負担がかかるため注意が必要です。目安として、歩行は65歳以上なら6000歩が目処で、1万歩以上は歩きすぎだということです。石川医師は「基本的には完全に予防するという考え方ではなく上手く付き合うことが大切。痛みが強くなってくれば必ず整形外科医に一度診察してもらうことが大切」としています。

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