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【福井豪雨20年】「あの時、このダムがあれば…」 高さ96メートルの足羽川ダム、5年後に向け工事進む

2024.07.18 19:05

20年前の福井豪雨を受けて、国は池田町に足羽川ダムの建設を進めています。完成は29年度の予定ですが、工事の現状を取材しました。

田島嘉晃アナウンサー:
「池田町です。建設中の足羽川ダムの完成は5年ほど後としばらく先ですが、1日でも早い完成を目指して、日中は300人体制で工事が進んでいます」

足羽川ダムは、堤防の幅は一番長いところで351メートル、高さ96メートルの巨大なダムで「サンドーム福井」100杯分の水(約2870万立方メートル)を貯めることができます。

国交省近畿地方整備局・神後雅文技術副所長:
「現在、コンクリートを打設する準備をしている。前回打ったコンクリートの表面を処理している最中で、6月末現在で全体の30パーセント。ダムは、高さ96メートル中、26メートルまでできている」

足羽川ダムは下流の洪水を防ぎます。洪水が発生した際はダムに水を貯め、上流から下流に流れる水を調整することで、下流の洪水被害を食い止めます。

田島嘉晃アナウンサー:
「福井市内横越町です。足羽川ダムが完成すると、川の水があふれないように安全な量だけ流れるようになります」

もし、20年前のあの日、足羽川ダムがあったら…。国交省近畿地方整備局の神後雅文技術副所長は「仮にダムができていれば、約90センチ川の水位が低下する。川の決壊を免れたと試算している」と話します。

豪雨の教訓を生かすため、夜間も休まず作業が続いています。

国交省近畿地方整備局・神後雅文技術副所長:
「今年ちょうど福井豪雨から20年ということで、世の中も防災意識が再構築されている。一刻も早くダムの完成に向けて頑張りたい」

2027年度にコンクリートを打ち込む作業が終わり、2028年度には水を貯めるテストが約1年かけて行われる予定です。

足羽川ダムをめぐっては去年、国が県に事業費の増加、完成時期の延長を伝えました。理由は、追加の工事、資材の高騰、作業員の働き方改革です。総事業費は当初より1200億円増え2500億円に、完成時期も、2026年度の当初の予定から3年遅れ、2029年度となりました。

国では「工事は、現在順調に進んでいる」と話しています。

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