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ひっそり営業も…人気店に 旧保育所“リノベカフェ”でほっと一息 店主と地域の思いが温もりを演出【福井・南越前町】
福井県内の魅力を再発見する「小旅」のコーナーでは、今回、南越前町の閉園した保育所と、その一角で営業する温もりあるカフェを紹介します。
北陸道南条スマートインターから車で13分、そま山トンネルを超えて山あいを進むんだところに「今庄町立宅良保育所」があります。
宅良地区では人口減少が進み、2004年に保育所を閉園しました。しかし、思い出の詰まったこの場所を地域の憩いの場にしたいと、地区の住民や福井大学の学生らがクラウドファンディングで資金を募り、約170万円をかけて保育所をリノベーションしました。
この日は、更なる改修のため学生たちが作業をしていました。「この地域がどんな場所かわかるマップを作ろうといま改修している。他の市町村の人に来てもらい、もっとこの地域の魅力を知ってもらえたら」と話します。
園の奥に進むと、灯りがともる一室が、カフェ「ORION BAKE」です。保育所から見えるオリオン座が綺麗だったことから名付けられ、4年前にオープンしました。
カフェを開くことが夢だった敦賀市在住の石田さんが1人で営業していて、県産の食材にこだわった体に優しいランチやスイーツを提供しています。
ひっそりと営業しながらも、地区の内外から多くの客が訪れる人気店です。
この時期のおすすめはいちじくのショートケーキと玄米豆乳ラテ、敦賀市の農園から仕入れたイチジクをたっぷりと使った秋ならではの一品です。
また秋といえばクリも旬。営業時間の前後には秋の人気商品「モンブラン」の販売に向けて園庭でクリを収穫していて、10月中旬から提供されます。
そして、この旧宅良保育所とその周辺施設では毎年、秋のマルシェイベントが開かれています。
2024年は11月4日に行われ、ベーグルやコーヒー、ハンドメイドの店が集まるということです。石田さんは「たくさんの人の手で出来上がったカフェなので、ずっと守っていきたい。ここに来るまでの道のりも景色が素敵なので、ドライブがてら楽しんで、ゆっくりしてもらえたら」と話しています。
地域に愛された温もりのある空間で、ほっと一息ついてみてはいかがでしょうか。
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