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やる?やらない?「秋の体育大会」 教員不足、熱中症リスク、準備期間の短さ… 福井市内51小学校で分かれる判断
秋といえば体育大会の季節です。福井市内では地区内で合同で行う「春の体育大会」と、学校で行う「秋の体育大会」と、年に2回の体育大会が行われてきました。しかし、いま秋に体育大会を行わない小学校も出てきています。体育大会を実施する学校としない学校、それぞれの事情を取材しました。
福井市内の小学校の校庭に2日、元気な声援が響きました。全校児童419人が通う清明小学校の「秋の体育大会」です。
息の合ったパフォーマンスに、応援に来た家族もスマートフォンやカメラを向け、「普段は見られない頑張る姿を観られて良かった」と話します。
清明小学校の坪川修一郎校長は「練習では熱中症対策で制限をかけることもあったが、学年を超えてみんなで頑張ってくれた」と話します。
体育大会の開催に向けては大きなハードルがありました。近年の猛暑です。学校は、熱中症対策として2023年から開催時期を9月から10月に変更しました。
猛暑を乗り越えて開かれた体育大会ですが、坪川校長はその意義について「6年生が1年生に見本を見せたり、1年生が6年生を見本にして頑張ることなどに体育大会の意義がある。春に地区の体育大会があるが、それぞれの意義を考えて開催するかどうか内容を含めて考える必要がある」とします。
児童たちはー
「みんなで楽しめて良かった。応援のパフォーマンスで、みんなに頑張って教えたのが一番良かった」
「みんなで関わることは絆を深める面でも大事。負けて悔しいけど全力で戦えて良かった」
「下級生に教えにいったり、綱引きなど一緒に応援したりして頑張った」
「他の学年と一緒に触れ合えて笑えるし、こうやって泣けるのがいいと思う。(体育大会は)あって良かった」
児童たちには、しっかりと体育大会の開催の意義が伝わっていたようです。
福井テレビが福井市内の公立小学校51校に、2024年の秋の体育大会を行うかどうか取材したところ、開催する予定と答えたのが40校、開催しないと答えたのが11校でした。
体育大会を開催しない理由を聞くと、松本小学校の出口津代子校長は「学校教育目標である『未来をたくましく生きる力をつける』は、体育だけではないのではないか。体育だけにフォーカスするのではなく、4月からの自分たちの学び、身に付けてきたことの中で、どれを学年として一番発信していきたいのかを子どもたちに見つけさせ、決めさせて、それを自分たちで発信させようというのが、体育大会をとらえなおす一番の大きな理由」と話します。
松本小学校では、体育大会の代わりに秋に子どもたちが4月から学んできたことを発表する場を設けるということです。
開催しない学校からは、その理由について▼熱中症患者が出る懸念▼夏休み明けから運動会までの期間が短く準備できないこと▼学校の教諭の数が減り準備が間に合わないこと▼地区と合同でやっている春の体育大会で十分、といった声がありました。
松本小学校では体育大会の代わりに、秋に子どもたちが4月から学んできたことを発表する場を設けます。秋の運動会を開催するかどうか、それぞれの学校で置かれている状況や考えがあるようです。
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