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能登の被災地への思い寄せ 勝山在住の和太鼓×フルート×タップダンスのアーティスト3人がチャリティコンサート12月8日開催へ【福井】
元日の地震、9月の豪雨と度重なる災害に見舞われた石川県の能登地方。被災した輪島市で災害ボランティアの受け入れなどに日々奔走する友人を思い、コンサートを開いて寄付金を募ろうと立ち上がった勝山市のアーティストたちがいます。その思いを取材しました。
勝山市内のスタジオで3人のアーティストが迫力ある音を響かせています。プロの和太鼓集団「倭ーYAMATO」で活躍していた和太鼓奏者の大久保哲朗さん、OTAIKO座明神の篠笛奏者で、各地で演奏活動を続けるフルート奏者の水谷優子さん、プロのタップダンサーで国内外でタップダンスの普及に務める浦上雄次さんです。
勝山市に住むこの3人は、12月に「今を生きる」ことをテーマにしたコンサートを開くことにしました。
今回のコンサートの一番の目的は、元日の地震、9月に豪雨と立て続けに災害に見舞われた能登半島を支援することです。
大久保さんの友人で、輪島市に住む槌谷雅也さんはかつて、大久保さんとともに世界を演奏して回った和太鼓奏者です。輪島市社会福祉協議会に勤務する槌谷さんは自身も被災しましたが、震災以降、全国から集まるボランティアの人たちを受け入れるなど、ほぼ休みなく働いています。
「これいるんですか、あれいるんですかとガツガツいってしまうと逆に被災者、依頼者の方が落ち込んでしまう、ということがすでに起きている」(槌谷さん)
大久保さんは10月15日、ボランティア活動のため能登を訪れました。槌谷さんに被災地を案内してもらうと、地震で大規模な火災に見舞われた「朝市通り」周辺は、更地となっていました。福井の沖合で遺体が見つかった中学生の喜三翼音さんの自宅があった地区も訪れました。
槌谷さんは「自分の感情に触れないようにしている。“オフ”にしているというか。感情が勝るとしんどいじゃないですか」と心情を語ります。
大久保哲朗さん:
「復興ってひと言でいっても、簡単にできるものじゃないんだと実感した。(槌谷さんが)『10月になったらやっと休み取れる』といっていた矢先、9月21日に大雨があって振り出しよりもひどい状況になってしまったと。ギリギリの状態で一人で頑張って耐えている姿を見た」
少しでも被災地の力になりたいという大久保さんの思いに、水谷さんと浦上さんも賛同しました。
「自分ができることって本当に何もないので、こうして少しでも力になれたらと思っている」(水谷さん)
「とにかく楽しいコンサートにして、金銭的な部分だけじゃなくて何かつながっていけばいいなと思っている」(浦上さん)
和太鼓、笛、タップダンスのコラボレーションによる異色のコンサートは、観客も参加できる温かい場にしたいと大久保さんたち3人は願っています。
12月8日、勝山市の福祉健康センターすこやかで開かれるコンサート。その収益の一部が、輪島市の社会福祉協議会に寄付されます。
コンサート当日は、輪島から槌谷さんも会場に駆けつける予定です。
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