ニュース
県内のニュース
「越前がに」品薄が続き価格上昇 年末年始は需要増でさらに“高嶺の花”に 解禁後2週間は好調も、その後の悪天候で漁に出られず【福井】
2024.12.03 18:45
解禁からもうすぐ1か月、福井が誇る冬の味覚「越前がに」漁は、悪天候のため初日の漁は延期されましたが、その後2週間は大漁が続き、漁獲量は前年同時期と比べ5割り増の152トン、漁獲額は約5億7000万円となっています。いまの売り場の状況はどうなっているのでしょうか。鮮魚店を取材しました。
道の駅「越前たけふ」にある鮮魚店「丸松」では、越前がにや紅ズワイガニなど多くのカニを店頭でゆで上げていました。
丸松の谷口敏和総務部長によると、今シーズンの越前がには、特にメスのせいこがにの子の入り具合がい良いそうで、漁獲量についても「豊漁。大豊漁」と話します。
ただ、市場に出回る量とは比例せず「最初のうちはよかったが、翌週から海が時化ることが多くてあまり漁に出られず、一度に獲れる量に限りがあり、その意味では逆に品薄状態」と話します。
11月6日の解禁日以降、2週間は天候がよく資源量も豊富だったことから大漁が続き、安価で提供できたものの、それ以降は悪天候で漁に出られない日も多くあったことから、解禁日から約1カ月の漁獲量としては「平年並み」だということです。
また、販売価格はじりじりと上がり始めていて、需要が高まる年末年始についても「12月25日で漁が終わるので、そこからは(価格が)上がってくる」(谷口部長)とします。
県によりますと、11月末までの越前がにの漁獲量はオスとメス合わせて219トンで、前年同月比で112%、漁獲額は約9億7000万円で86%となっています。
天候に左右される漁ですが、新幹線が開業して初めて迎えるカニシーズン、年末にかけて漁に出られる日が少しでも続くことが期待されています。
- 広告