大雪による“立往生”回避へ北陸道で大規模規制 敦賀IC手前で「予防的通行止め」 関西・中京からの車両は東海北陸道へ「広域迂回」【福井】|ニュース|福井テレビ

ニュース

  • ホーム
  • ニュース
  • 大雪による“立往生”回避へ北陸道で大規模規制 敦賀IC手前で「予防的通行止め」 関西・中京からの車両は東海北陸道へ「広域迂回」【福井】

ニュース

県内のニュース

大雪による“立往生”回避へ北陸道で大規模規制 敦賀IC手前で「予防的通行止め」 関西・中京からの車両は東海北陸道へ「広域迂回」【福井】

2024.12.10 18:45

2024年冬は大雪になる可能性が指摘されていることから、県内の幹線道路での大規模な立往生を未然に防ぐために、これまでにない対策が打ち出されました。国土交通省やネクスコ中日本などは10日、大雪が予想される場合に北陸自動車道へ入る車両を敦賀の手前で止め、滋賀県側から名神高速道路から東海北陸道へと誘導する広域迂回のための「予防的通行止め」を行うと発表しました。国内の物流網にも大きな影響を与えそうです。

10日は、福井河川国道事務所や県、ネクスコ中日本の幹部らが福井商工会議所を訪れ、広域迂回の会員への周知と協力を要請しました。

福井河川国道事務所などが今シーズンから実施する広域迂回は、東海北陸道を使って関西以西と石川県以北の北陸を結ぼうとするものです。

県内で大雪が予想される場合や、北陸道の県内区間で通行止めが発生した場合、北陸自動車道の敦賀ICー長浜IC間、舞鶴若狭自動車道の敦賀ICー若狭美浜IC間を、通行止めの基準に満たない場合でも予防的に通行止めとし、名神高速道路から北陸自動車道への車両の流入を防ぎます。

導入の背景について福井河川国道事務所の伊藤副所長は「北陸自動車道は関西圏、中部圏からの物流の大型車が多く、実際に平成30年、令和3年に国道8号でスタックした車のナンバーを見ると、関西圏、中国地方のナンバーが100%という事態が起きている。夜間も物流車両が多い中で、救出が間に合わなかったり遅れたりすると、大規模な滞留が発生するため広域迂回を考えている」と説明します。

福井河川国道事務所によると、北陸道を北上する物流トラックの目的地は、その約8割が石川県や新潟県など福井県以北だということで、福井県内が大雪であれば岐阜県を縦断し富山県に至る東海北陸道に迂回してほしいとしています。

また、立往生の予防や除雪の迅速化を目的に行われる「北陸道と国道8号の同時通行止め」については今シーズンも実施する方針です。

「今までは北陸道が通行止めになったときは、国道8号だけは車が通れる状況にしようと思っていたが、大型車が8号に流れてくると除雪の妨げになるくらいの交通量になり、スタックを誘導し逆効果になっている。一旦同時に止めて、除雪ができた方から早く解除したほうが結果的に利用者に迷惑が掛からないと考えている」(伊藤副所長)

実際に2018年の2月の大雪では、北陸道が通行止めとなったため国道8号に車両が集中し、あわら市から坂井市にかけて66時間にわたり最大で約1500台の大規模な立往生が発生しました。

同時通行止めの解除については、今シーズンから安全が確認できたことを前提に国道8号を先行して解除する方針です。

<スタジオ解説>
今シーズンも、大雪が予想される場合、北陸道や国道8号の同時通行止めが行われる可能性があります。同時通行止めをしないと、大雪で高速の北陸道でスタックが発生した場合、高速は通行止めとなって高速を走る車が国道に流れます。次第に国道でも渋滞が発生、スタックが起きます。

高速、国道の同時通行止めをした場合、Uターンまたは広域迂回で立往生を防ぐことができるというわけです。

ただ昨シーズンは、同時通行止め解除までにけっこう時間がかかりました。高速、国道の同時通行止めの解除を同じタイミングにしていたこともあり、解除までに最大で18時間ほどかかりました。

今シーズンは、除雪が進み次第、国道を優先的に解除する方針で、昨シーズンよりもスムーズな移動を目指しています。さらに、同時通行止めになった場合、名神高速や東海北陸道へ迂回させる可能性もあります。

ただ、関西圏のトラック業界は、福井テレビの取材に「立往生を防ぐために仕方がないが、移動距離が長くなる分、時間もコストも燃料代もかかる。ドライバーの長時間労働にもつながる」と厳しい見方も示しています。

  • Twitter
  • LINE
【公式】福井テレビニュース
  • 広告