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個人情報流出から犯罪に…冬休み前の中学生に福井県警が「サイバー防犯講習会」 若年化進み“中学生のSNS被害”が高校生上回る
「2枚の写真があります。この2枚から個人の特定につながる3つの情報とはなんでしょうか?」これは、警察署員が中学生に投げかけた問題です。
年末年始の長期休業を前に、中学生にSNSの危険性を知って防犯意識を高めてもらおうと、福井県警が17日、中学生を対象としたサイバー防犯講習会を開きました。
講習会には、福井市足羽第一中学校の1、2年生約200人が参加し、大学生のサイバー防犯ボランティアも加わってサポートしました。
個人情報の流出によって犯罪に巻き込まれるケースが多いことから、生徒たちはSNSなど実際の投稿で注意することを、クイズ形式で学びました。
2枚の写真が提示され「写真から個人の特定につながる3つの情報は?」という問題の正解は「制服」「帽子」「電車」の3つです。電車のデザインから運行している地域、制服や野球帽のマークから学校名が特定される恐れがあります。
生徒たちは、電車の切符を投稿することで乗車する電車の座席が分かることや、封筒の宛名が入った書類が写り込むことで住所が特定される可能性があることも学びました。
講習を終えた生徒たちは「写真だけでもいろんなことが特定されるので気を付けてSNSを使っていきたい」「SNSを利用するときは個人情報に気を付けたい」「中学生が1番スマホを使い始める時期で、大人になっても過ちを犯さないよう、この授業は良かった」と話していました。
警察庁によりますと、2023年にSNSによって起こった全国の犯罪件数は、小学生が139人、中学生が748人、高校生が713人となっていて、中学生の被害件数がここ10年で初めて高校生を上回りました。
県警サイバー戦略室長の今井友紀警視は「サイバー犯罪は若年化している。サイバー犯罪を起こしたり巻き込まれたりすることをなくしてほしい」と呼び掛けています。
県警は、要望があれば県内の他の中学校でも講習を行うとしています。
生徒たちは「実際の闇バイトの募集告知をみて応募すると、身分証や家族構成を求められそれをネタに犯罪を強要される恐れがある」ことも学んでいました。
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