道元禅師の遺徳偲ぶ「寂照の鐘」をついて“ゆく年くる年”に思いを 永平寺にひっそり佇む庭園「寂光苑」への“小旅”【福井】 |ニュース|福井テレビ

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道元禅師の遺徳偲ぶ「寂照の鐘」をついて“ゆく年くる年”に思いを 永平寺にひっそり佇む庭園「寂光苑」への“小旅”【福井】 

2024.12.19 18:45

福井県内の魅力を再発見する「小旅」のコーナーでは今回、永平寺にある「寂光苑」を紹介します。この寂光苑には誰でもつくことができる鐘があります。道元禅師の生涯を偲べる庭園・寂光苑への小さな旅です。
            
福井北ICから車で約5分。永平寺参道ICを降りて、今回の小旅の目的地「寂光苑」を目指します。訪れるのは国の内外から観光客を出迎える、永平寺です。
  
1600年代の古地図に基づき復元された参道。趣のある石畳を歩きながら情緒ある風景を楽しめます。
  
美しいコケや参道の脇に並ぶ貫禄ある杉木立が、威厳のある凛とした空気を醸し出す中、見えてくるのが永平寺の境内に入る通用門です。
  
永平寺への参拝であれば左手にある通用門へと進みますが、今回はこのまま真っすぐ進みます。永平寺川に沿って進み橋を渡ると、何体かのお地蔵様や仏様が出迎えてくれます。
 
「わらべ地蔵」はなんとも可愛らしいお地蔵さまです。このわらべ地蔵が見えたら、寂光苑までもう少しです。
  
たどり着いた寂光苑からは、禅の心を伝えるような静寂さとたたずまいが感じられます。
 
永平寺の中にひっそりと佇む寂光苑は、1930年(昭和5年)に整えられ、永平寺歴代住職や修行の途中で亡くなった僧侶の墓を中心とした霊域とされ、道元禅師と共に中国に渡った明全和尚を慕った「明全塔」や、師匠の如浄禅師の恩に報いる「如浄塔」など、道元禅師の一生を偲ぶことができます。
  
出家の志を立てた、若かりし頃の道元禅師の姿を模した「稚髪像」は、力強い表情から強い意志を感じます。
 
その若かりし頃の道元禅師が見据えるのが「寂照の鐘」です。永平寺の境内にある大梵鐘は僧の修行生活に密接にかかわるため、一般の人がつくことはできませんが、この寂照の鐘は、参拝者が一人2回までつくことができます。

鐘の音は「梵音」と言われ、お釈迦様の説法の声とされています。響き渡る鐘の音に、一年の無事に感謝しながら祈りを捧げます。
  
静寂に消える厳かな鐘の音に、道元禅師の遺徳を偲ぶ寂照の鐘をついて、ゆく年くる年に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
 
<寂光苑>
福井県永平寺町志比5-15
福井北ICから車で約15分。永平寺の参道を永平寺川に沿って歩き約3分。
※大みそかに限り、鐘をつくのは1人1回まで

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