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幕末の福井藩が招いたアメリカ人教師・グリフィス 邸宅を再現した記念館が10周年 科学教育の礎を築いた功績をたどる<小旅>【福井】

2025.03.14 07:45

幕末の福井藩士・日下部太郎との縁がきっかけで、明治の始めに福井の地に足を踏み入れ若者たちに西洋の学問を教えたアメリカ人教師・ウイリアムE.グリフィス。その功績を知ってもらおうと整備された施設が10周年を迎えます。施設の魅力とともにグリフィスの功績を振り返ります。

 

グリフィス記念館の外壁は海鼠壁(なまこかべ)

 

福井市内の中心地、通称「浜町」にあるグリフィス記念館は、明治の初め頃に建てられたグリフィスの住宅の外観を、わずかに残された資料を基に福井市が復元しました。
 
屋根瓦や漆喰を盛った海鼠壁(なまこかべ)など、日本職人の伝統技法と西洋風のベランダや鎧戸が融合する外観は、明治維新期をあらわす独特のデザインです。

 

アメリカ人教師・ウイリアムE.グリフィス

 

建物に入ると越前和紙のスクリーンにグリフィスの姿が映し出されます。グリフィスや日下部太郎の肖像画の表情が変化し、2人の出会いなどを語ってくれます。
     
グリフィスは福井藩の外国人教師として11カ月にわたって福井に滞在しました。

 

日本初のアメリカ式実験室「明新館」

 

現在の大手3丁目周辺には、藩校で学ぶ生徒たちのためにグリフィスが計画してつくられた化学実験室「明新館」がありました。日本で最初につくられたアメリカ式の実験室といわれています。アメリカから取り寄せた化学薬品や器具などを使って行う実験は、生徒や役人たちに大人気で毎回、驚きと感嘆の声であふれたといいます。
 

 

グリフィスが由利公正に宛てた書状

 

2階には、グリフィスの執務室をイメージした空間が。福井藩士・由利公正に日本人教師の養成を熱心に訴える書状からは、グリフィスの教育者としての資質の高さがうかがえます。

 

グリフィス記念館へのアクセス

 

東京から出張で訪れたという人は「仕事の用事で来たが半日くらい時間があったので観光で来た。福井にこういう歴史があることを初めて知った。まちの文化としてこういう建物があるといい」と話します。
   
福井の科学教育の礎を築いたグリフィス。彼が福井で過ごした短くも濃い日々に思いをめぐらせてみてはいかがでしょうか。

 

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