番組情報
- すこサイダー
- 2020年02月02日(日)放送
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今年のバレンタインデーは、いつもとは少し趣向を変えて、奥越の「地サイダー」を贈ってみるのはいかがでしょうか?その地サイダーは、大野の名水を使った『すこサイダー』。大野市で去年4月から販売されています。
『すこサイダー』の”すこ”とは、主に奥越で作られている郷土料理の「すこ」のこと。大野市の特産品、里いもの茎を酢漬けにした料理で、茎にもともと含まれるピンクの美しい色味とすっきりした酸っぱさが特徴です。
商品開発の発起人でありリーダーの大野市商工会議所の高田龍佳さんによると、商品開発のきっかけは、大野の地域資源を活用した新商品の開発を始めたところ、全国に大野の魅力を発信できるような商品として、全国で多く作られているご当地サイダーを作る案が出たことだと言います。
その上で、他地域の地サイダー、ご当地サイダーと差別化を図るため、郷土料理の「すこ」を使うアイデアが生まれ、実際に開発することになりました。高田さんたち開発スタッフは、すこには食物繊維が豊富で、カリウムやカルシウムなどミネラルが多く含まれることから、美容や健康に良さそうではと、ヒットを期待。試行錯誤の末、およそ2年を経て『すこサイダー』が完成しました。水も厳選し、大野の地酒の蔵元から仕込み水を提供してもらい、原料のほとんどが大野産の商品。飲んでみると、やさしい酸味で、のどごしもすっきり。飲んだ瞬間にフワっと「すこ」の風味が感じられます。
去年4月の販売開始直後から、いろんな反響がありました。実は、”すこ”という言葉は、インターネットの世界の言葉で「好き」という意味で使われています。
里芋の葉っぱ、ネット用語を意識したハートをあしらったかわいいラベルデザインも手伝って、SNSで拡散されたのです。高田さんは、「ある程度狙っていた部分ではあったが、いわゆる”バズる”所までは予定外だったので驚いている。でも、全国に大野のことを知っていただくきっかけになった。」と満足顔。
現在、『すこサイダー』は、大野市の平成大野屋をはじめ、福井県内の道の駅や土産物店、さらには東京のアンテナショップなどで販売されています。
まだまだ広がりを見せる人気の『すこサイダー』ですが、実は、手放しに喜べない事情もあります。
「すこ」が出来ないと原液が作れませんが、「すこ」の生産者は高齢化によって減少しています。
『すこサイダー』のヒットをきっかけに後継者が育っていけばと思う。そして、どんどん盛り上げて大野市をPRしていきたい」と高田さんは、話しています。