番組情報
- まちなかに芸術の拠点を
- 2024年10月13日(日)放送
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大野市のまちを歩いていると、古民家でありながら現代風の雰囲気を感じられる建物が見えてきます。
そこは「COCONOアートプレイス」。大野のまちなかに誕生した美術館です。ここは、かつて和紙問屋として使われていた建物を改修してつくられました。リノベーションの際には、なるべく昔の趣を残したまま美術館として造り変えることをコンセプトとし、吹き抜けの梁をそのまま生かすなど、古民家の雰囲気と現代美術と融合させた施設となっています。
そして展示されている作品も大野ならではのものばかりです。
1950年代頃から大野市で盛んに行われた「小コレクター運動」。
これは、当時不遇な環境にあえぐ作家を支援するために個人が作品を買おうという運動で、その時に集められた作品たちです。
「COCONOアートプレイス」は、その「小コレクター運動」によって個人が所有していた絵画などを借り受け、より多くの人に見てもらおうと展示しています。また作品の中には珍しいものもあります。
例えば虹のアーティストとして世界的に活躍している「靉嘔(あいおう)」の初期につくられた絵画は、「若かりし頃の思いや迷いなどが感じられる」と多くのファンに人気だとか。また、かつては和紙を保管していた蔵では、現代作家の作品を展示する企画展もおこなわれています。
「COCONOアートプレイス」では、今後も大野市にゆかりのある作家やまだ若い作家の作品を積極的に展示しく予定です。そこには、大野市がかつて「小コレクター運動」によって若い作家を応援してきたという歴史を、現代に引き継いでいきたいという思いが込められています。
COCONOアートプレイス
〒912-0081 福井県大野市元町12-2
TEL 0779-64-4848