番組情報
- イレイサースタンプ
- 2020年05月24日(日)放送
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消しゴムでできた、美しいレリーフ。
これを作っているのは永平寺町の川治伴江さんです。
イレイサースタンプ(消しゴムハンコ)は、現在若い主婦層を中心に人気を集めているジャンルですが、川治さんが作るそれは、普通の物とは違っています。
手掛けるのは、消しゴムハンコとスタンプアートの要素を合わせたミクストメディア。イレイサーミクストメディアとは、消しゴムを土台としてその上にいろんな物をのせてテクニックを施すことを言うそう。
元々福井でテキスタイルデザイナーとして活躍していた川治さん。10年前に子供が事故で入院した際に、専業主婦になりました。その時、たまたま行った本屋で見つけた消しゴムハンコの本をみて彫ってみたそう。子供に見せたところ、笑顔になり喜んでくれたことをきっかけに本格的に取り組むようになったといいます。
本で見た消しゴムハンコでは物足りないと感じ始め、テキスタイルデザイナーをしていたころのスキルを活かして、独自の作品作りに没頭していきました。
彫面が彫刻のようにきれいに仕上げることにこだわりも持っていました川治さん。そしてある時、きれいに彫った消しゴムハンコを見てもらえないことに疑問を持ったそう。そして、川治さんはイレイサーミクスドメディアという新しいジャンルを確立しました。
幾何学模様が立体的に組み合わさり、独特な美しさを表現している川治さんの作品は、日本のみならず海外でも評価され、数々の賞を受賞しました。
また、口コミで評判が広がり、展覧会や講座の依頼が後を絶ちません。
たまたま手に取った消しゴムハンコの本が、普通の主婦だった川治さんの生活を変えました。そして今、川治さんの目は世界に向けられています。
消しゴムハンコは日本発祥の物で、ミクスドメディアは海外から入ってきているもの。それを合わせてできたイレイサーミクスドメディアは、日本ならではの物として、海外向けにこの福井から発信していけたらいいなと川治さんは考えています。