番組情報
- カーボロネロ
- 2020年03月01日(日)放送
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福井市白方町。三里浜砂丘にあるこの場所は、砂丘の特性を生かした農業が盛んです。ここで「カーボロネロ」という名前の野菜を生産しているのが、尾崎充弘(おざき あつひろ)さんです。高齢化が進む農家の中では、まだまだ若手の41歳。
そんな尾崎さんが、カーボネロを作り始めたきっかけは、福井県園芸研究センターの勧めだったといいます。4年前にカーボネロを作り始めたといいます。先輩の農家が作ってはいましたが、まだまだ未知の存在。それでも、そのおいしさと栄養価の高さを念頭に、生産に乗り出しました。
そもそも、カーボロネロは、イタリア・トスカーナ地方原産の野菜。イタリア料理では、ポピュラーな野菜で、日本では、黒キャベツと呼ばれていて、普通のキャベツのように球にはなりません。国内の生産量は少なく、県内でも6軒の農家が生産しているだけだそうです。
カーボロネロの特徴は、表面がボコボコした葉。イタリアでは大きくなった葉を食べますが、日本ではまだ若い小さな葉を食べます。煮たり炒めたりしてもおいしいし、生のままサラダで食べることもできます。
生のまま食べると、しっかりして味が口の中に広がります。少しの苦みと爽やかでパリパリとした歯ごたえがおいしく感じられます。 もちろん、オススメの調理法は、やっぱりパスタ。火を通してもしなびたりせず、パリっとした食感が残ります。
そんな「カーボロネロ」を生産する尾崎さん。実は、大阪のご出身。農業をするために奥さんの美紀さんと11年前に移住してきました。尾崎さんは、学生時代に感じた「農業の可能性の広がり」が忘れられず、縁があって福井で農業をすることになったのだといいます。「田舎過ぎず都会過ぎずバランスがいい」尾崎さんの福井に対する印象です。もちろん、人もいい人ばかりで、福井に来て良かったと話しています。
「カーボロネロ」の収穫も、2月いっぱいで終了し、3月からは、春野菜、夏野菜を作る作業に取り掛かっている尾崎さん。まだ知名度の低い「カーボロネロ」を少しでも多くの人に知ってもらうのが目標だといいます。
尾崎さんは、「去年は、福井市の学校給食などにも使ってもらえた。おいしく栄養価も高い野菜なので、たくさんの人に手に取ってもらえるように、おいしいカーボロネロを作っていきたい」と意気込んでいます。