番組情報
- 竹のピアノ鍵盤
- 2021年09月05日(日)放送
-
鯖江市で竹製メガネフレームを手作りする職人が、竹でピアノの鍵盤を製作しました。
発案したのは、ピアノ講師。竹の特性を活かせば、長時間でも弾きやすい鍵盤になると考えました。
今回は、竹製ピアノ鍵盤の魅力と、発案のきっかけ、職人の想いを紹介します。
メガネフレームの国内生産シェア、90%以上を誇る鯖江市。
その中で、竹製・木製メガネフレームを手作りする職人、鯖江工芸の笠島豊さんが、竹製のピアノ鍵盤を製作しました。
発端は、ピアノ講師の佐々木直美さんが、自然素材のメガネフレームを扱う店を訪れた事。
竹製メガネフレームに汗を吸い取る特徴があることから、ピアノ鍵盤に使えないかと考えました。
多くの鍵盤に使われているアクリル板は、最初引っかかる感覚がある上、長時間演奏では汗で滑る感覚があり、佐々木さんは弾きにくいと感じていました。
そこで、竹の鍵盤作りを職人の笠島さんに相談したのです。
相談を受けた笠島さんは、これまでの経験から作れると直感。
面白そうだと思い引き受けました。しかし、製作に取り掛かったものの、問題が山積。
アクリル板をはがした鍵盤は、表面に凹凸があったり、反りがあったり、1鍵1鍵の形が微妙に異なっていたのです。
鍵盤の厚みも少しずつ違うため、鍵盤を合わせて、揃っていないものを削る作業を繰り返す必要がありました。
そして難題だったのは、弾いたときの指触り、弾き心地という感覚。
表面を削る厚みや、研磨の細かさを変え、何度も何度も試作を繰り返し、佐々木さんに触り心地を確認してもらいました。
結局、納得するものができるまでには、約半年もの時間が掛かっていました。
苦労を重ねて完成したピアノ鍵盤。佐々木さんは予想以上の仕上がりだったと喜びました。
様々な人に試してもらい、いずれも好評だっだと嬉しそうに話します。
笠島さんも、白い鍵盤より、ブラウンの竹の色がピアノに合っていると、デザインにも納得。
竹製ピアノ鍵盤の存在を知ってもらい、弾いてみたいと思ってもらえると嬉しいと言います。
■竹製ピアノ鍵盤の問合せ
Roots(ルーツ)
住所 | 鯖江市新横江1-2-9
連絡先 | 0778-51-1661
営業時間 | 9:00~18:00
定休日 | 水曜