美国結び｜福井テレビ

紐を結んで形にする「飾り結び」。

この技法を用いた作品を作るのは、坂本美雪さんです。坂本さんが作る作品は、自身の美雪という名前と、飾り結びの結び方のひとつ「国結び」から着想を得て、「美国みくに結び」と名付けています。

坂井市三国町にある自宅の農作業小屋を改装して作られたアトリエ兼ギャラリーショップ「美国結び」。これまでに作った作品や、ストラップなどの小物を展示しています。

飾り結びの歴史は古く、インドから、中国、韓国、日本へと伝わってきたと言われています。坂本さんは、日本文化や現代の生活様式、ファッションに合うように独自のアレンジを加えています。元々手芸が好きで、パッチワークや編み物などをしてきた坂本さん、２０年ほど前に初めて飾り結びと出会い、その難しさと奥深さに魅了されました。

結び方は、「ひとつひとつに名前や意味があり、それが面白い」と話す坂本さん。大作になると約９ｍの長さの紐を、何本も重ね合わせて複雑に結んで作り上げ製作に丸３日かかることもあると言います。

一本の紐が形を変え、美しい姿に結んでいく。そんな「美国結び」の魅力を少しでも多くの人に伝えるために、坂本さんは希望者を対象に教室とワークショップを開いています。「昔から伝わってきた文化なので、結びの名前や意味を考えながら伝えていきたい。また地元、三国に絡ませた作品も作りたい」と坂本さんは意気込みます。