自然薯専門店｜福井テレビ

おおい町の山あいにある名田庄地区。ここは、「ある山の幸」の名産地として知られています。11月頃に旬を迎えるその食材は「自然薯（ジネンジョ）」。細長い円柱形で、長いものでは1.5メートルにもなる自然薯は、栄養価が高いことから「山のウナギ」とも呼ばれ、古くから漢方薬としても用いられています。

そのおおい町の特産品である自然薯を、よりたくさんの人に味わってもらおうと誕生したのが「自然薯専門店 自然薯とろろiheee（いへえ）」です。店主の下野幸世さんは、お菓子作りと人と話すことが大好きで、いつか人と交流できるカフェを作りたいと考えていました。しかし単に普通のカフェではおもしろくないと頭を悩ませていた下野さん。

嫁ぎ先の家の手伝いで自然薯の収穫をしていた時に「自然薯を気軽に食べられる店がおおい町にない」ということに気がつき、自然薯料理を提供する店をオープンしました。

自然薯専門店の名前の通り、ご飯にかける「とろろ」はもちろん、かき揚げや卵焼き、そばにも自然薯が使われていて、自然薯づくしの料理を味わうことができます。下野さんは「自然薯は体に良い食材。隠れ家的な雰囲気のこの店でゆったりと自然薯を食べて、心も体も癒されてほしい」と話します。

そんな下野さんは今、とろろが苦手な人にも自然薯を味わってもらえるように自然薯のグラタンなど自然薯創作料理の試作に励んでいます。若者にもおいしく食べてもらえるメニューを通じて、地域の味・自然薯の新たな魅力づくりへの貢献を目指しています。