番組情報
- 越前町をオリーブの産地に
- 2024年09月22日(日)放送
-
越前町茂原地区の日本海が一望できる丘の上に、たくさんのオリーブの木が風に揺れています。このオリーブの木を植えたのは「越前夢おこし」のメンバーたち。越前町に住む有志たちが集まり、地域の活性化を目指す団体です。
代表を務める南和孝さんは、越前町をオリーブの産地にしようと2020年頃からオリーブ栽培に取り組みはじめました。市民農園としてはじめたオリーブ栽培は、応募してくれたオーナーたちの手も借りながら環境を整備し、一本一本木を植樹。今では約900本のオリーブが植えられ、9月には大きな実をつけるほどに成長しました。
地中海の温暖な気候で育てられるイメージのオリーブですが、実は冬の間、冷たい風にさらされないとしっかりとした実がならない植物で、一年中海からの風が吹くこの場所はオリーブ栽培に適しているのだとか。
そんな南さんの側には頼れる若者がいます。越前町の地域おこし協力隊の吉田文武さんです。青年海外協力隊としてチュニジアに派遣されていた吉田さんは、現地のおいしいオリーブオイルに衝撃を受けました。そのおいしさを地元の人たちにも味わってもらいたいという思いから、オリーブ栽培の担い手を募集していた越前町の地域おこし協力隊に着任しました。
そんな吉田さんは今、地元の和菓子店などと共同でオリーブの葉っぱパウダーを活用した商品開発に取り組み、オリーブを後世に残すための活動をしています。南さんは「吉田さんは越前町のホープ。今後も一緒にオリーブ栽培に取り組み、ゆくゆくはオリーブが越前町の産業になれば」と将来への思いを抱いています。